SNS運用の業務委託は「社員のように指示できる」契約ではない|5形態の費用とフリーランス法|HolyTech
SNS運用の業務委託は、社員のように時間や手順を細かく指示できる契約ではありません。雇用・個人委託・代行会社など5形態を費用・手間・指揮命令・引き継ぎで比較し、厚労省の労働者性の判断要素、フリーランス法の7つの義務、契約前に決める5項目を整理します。
結論から言います。SNS運用を個人に業務委託すれば「社員より安く、社員と同じように指示して動いてもらえる」と考えるのは誤りです。業務委託は、発注側が働く時間・場所・手順を細かく決める契約ではありません。厚生労働省は、労働者かどうかを契約の名称ではなく「指揮監督下の労働」かどうかなどの実態で判断するとしています。さらに2024年11月1日施行のフリーランス法で、取引条件の明示や60日以内の支払期日の設定などの義務が発注側にかかります。だからこそ、業務委託で頼むなら「何を成果物として渡してもらうか」を先に決め、細かく管理したい業務は雇用か代行会社に回すのが実務の正解です。
本記事では、SNS運用代行 累計250社以上の株式会社HolyTechが、2026年10月時点の公正取引委員会・厚生労働省の公表資料をもとに、5つの形態を比べます。一般的な情報整理であり、法律上の助言ではありません。個別の契約は社労士・弁護士にご確認ください。具体的な支援の流れは低価格特化のショート動画制作サービスの詳細をご覧ください。
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SNS運用の業務委託は5形態で比べる|費用・手間・指揮命令・引き継ぎの比較表
SNS運用を外に出す方法は「個人に業務委託」だけではありません。雇用・代行会社・スポットのコンサルまで並べると、費用より先に「指示の出し方」と「辞めたときの引き継ぎ」で差がつきます。
| 形態 | 月額の費用レンジ | 発注側の手間 | 指揮命令 | 退職・解約時のアカウント引き継ぎ | 向く会社 |
|---|---|---|---|---|---|
| 正社員・パートで雇用 | 給与+社会保険料の会社負担(厚生年金だけで標準報酬の9.15%) | 採用・教育・評価 | できる | 社内に残る。個人のスマホ・メールで登録していると止まる | 毎日の投稿・返信を社内で回したい |
| 個人に業務委託(固定報酬) | 月2万〜20万円前後(公開相場の幅。工程の範囲で変わる) | 成果物の確認・支払管理 | できない。成果物と期日で依頼 | 契約で決めていないと揉めやすい | 担当者が1人いて、成果物を確認できる |
| 個人に業務委託(成果報酬・投稿単価) | 1本あたりの単価×本数(単価は見積もりで確認) | 本数・品質の検収 | できない | 同上 | 投稿の制作だけを切り出したい |
| SNS運用代行会社 | 投稿代行のみ月5万〜15万円、運用一式で月20万〜50万円が公開相場の一例 | 月次の確認・承認 | 担当者への直接の指揮命令は不可。窓口を通して依頼 | 会社の手順で引き継ぎ | 戦略から分析まで任せたい |
| 内製+スポットのコンサル | 社内人件費+相談料(見積もりで確認) | 社内で手を動かす | 社内の担当者にはできる | 社内に残る | 社内に担当者がいて、方針だけ欲しい |
相場は公開記事によって揺れがあります。個人への委託は「月5万〜10万円程度」とする記事、「月5万〜20万円」とする記事があり、弊社の既存記事SNS運用代行のフリーランス相場は月2万〜10万円でも工程の差で幅が出ると整理しています。金額だけで比べず、台本・撮影・編集・投稿・分析のどこまでが入っているかをそろえてください。
「業務委託なら細かく指示できる」は誤り|厚労省の労働者性の判断要素と指示の線引き
厚生労働省は、労働基準法上の労働者かどうか(使用従属性)を「請負契約や委任契約といった契約の形式や名称にかかわらず、契約の内容、労務提供の形態、報酬その他の要素から、個別の事案ごとに総合的に判断される」としています。判断要素をSNS運用の依頼に当てはめると、次のとおりです。
▼このコンセプトの「型」が分かる参考動画(弊社クライアントではない公開アカウント)
・プロと素人の比較の例:「プロと素人の比較動画を提示、その違いを視聴者に見せて権威付けしつつ、 何が違うの」(@takamatsu_cookingteacher)
https://www.tiktok.com/@takamatsu_cookingteacher/video/7467128173650644231
・社長の例:「社長の1日の流れを密着していく。」(@misaki_vlog7)
https://www.tiktok.com/@misaki_vlog7/video/7571308736694734101

| 厚労省の判断要素 | SNS運用で問題になりやすい依頼 | 成果物ベースへの言い換え |
|---|---|---|
| 仕事の依頼への諾否の自由 | 「来た依頼は全部受けて」と断れない運用にする | 月の本数と追加依頼の単価を契約で決め、受けるかは相手が判断 |
| 業務遂行上の指揮監督 | 撮影の手順・編集ソフトの操作まで毎回指示する | 完成物の仕様(尺・本数・トーン・NG表現)と検収基準を渡す |
| 拘束性(時間・場所) | 「平日9時〜18時はチャットに常駐」「週3日出社」 | 納期と返信の目安(例:営業日48時間以内)だけ決める |
| 代替性 | 本人以外の作業を一切認めない | 再委託の可否と条件を契約で決める |
| 報酬の労務対償性 | 時給で働いた時間に払う | 本数・成果物単位で払う |
補強要素として、事業者性(機材を自分で持つか等)や専属性の程度も見られます。公正取引委員会などのリーフレットも、契約名称が「業務委託」でも働き方の実態が労働者であれば、フリーランス法ではなく労働基準法等の労働関係法令が適用されると明記しています。
もう1つ混同が多いのが「偽装請負」です。厚生労働省のガイドが対象にしているのは、契約上は請負・業務委託なのに、発注者が受託した会社の労働者に直接指揮命令し、実態が労働者派遣になっている状態です。代行会社に頼む場合も、相手の社員に直接作業手順を指示するのではなく、窓口を通して依頼する形にします。どの依頼が線を越えるかは個別判断のため、迷ったら社労士・弁護士に確認してください。外注を検討する場合はショート動画運用代行サービスの詳細(初期費用0円・1本無料お試し)も参考にしてください。
2024年11月施行のフリーランス法で、SNS運用の発注側にかかる7つの義務
従業員がいない一人社長も含む
週20時間以上かつ31日以上の雇用見込み
フリーランス法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)は2024年11月1日に施行されました。義務の範囲は、発注側が従業員を使っているか、委託の期間がどれくらいかで変わります。ここでの「従業員」は「週労働20時間以上かつ31日以上の雇用が見込まれる者」です。
| 義務 | かかる発注者 | SNS運用の業務委託での実務 |
|---|---|---|
| ①取引条件の明示 | 従業員がいない発注者も含む全ての発注者 | 業務の内容・報酬の額・支払期日などを書面かメール等で直ちに明示。「月○本・尺・投稿先・検収日」まで書く |
| ②60日以内の支払期日 | 従業員を使う発注者 | 成果物を受け取った日から60日以内のできる限り早い日に設定 |
| ③禁止行為(7つ) | 従業員を使い、1か月以上委託 | 受領拒否・報酬の減額・不当なやり直し等の禁止。「再生数が伸びないから減額」は契約前に条件化していないと問題になり得る |
| ④募集情報の的確表示 | 従業員を使う発注者 | 求人サイト等の募集文に虚偽・誤解を与える表示をしない |
| ⑤育児介護等への配慮 | 従業員を使い、6か月以上委託 | 申出に応じて納期変更等を検討 |
| ⑥ハラスメント対策 | 従業員を使う発注者 | 方針の明確化・相談体制の整備 |
| ⑦中途解除の30日前予告 | 従業員を使い、6か月以上委託 | 解除・不更新は原則30日前までに予告。理由の開示請求に対応 |
①〜③は公正取引委員会・中小企業庁、④〜⑦は厚生労働省(都道府県労働局)が窓口です。なお、副業で個人事業として受けている会社員も、この法律上の「フリーランス」に当たります。
報酬を払うときの源泉徴収も確認が要ります。投稿用のデザインや原稿などの作業は源泉徴収の対象になり得るため、作業ごとの考え方は動画制作の源泉徴収は「動画だから不要」ではないを参照してください。
SNS運用の業務委託で契約前に決める5項目|見極める質問
業務委託は「指示で品質を上げる」ことができないぶん、契約前の取り決めで品質が決まります。次の5項目を相手に聞き、答えを契約書か発注メールに残してください。
| 決めること | 見極める質問 | 決めないと起きること |
|---|---|---|
| 成果物の定義 | 「月何本、尺は何秒、台本・撮影・編集・投稿のどこまでが入りますか」 | 「投稿だけ」のつもりが企画は社内持ちになる |
| 検収の基準 | 「修正は何回まで、何営業日で戻りますか」 | 何度でも直させると不当なやり直しの問題になり得る |
| 成果の扱い | 「再生数やフォロワーの目標は報酬に連動しますか」 | 後から減額すると禁止行為に触れ得る |
| アカウントの権限 | 「ID・パスワードの共有ではなく、管理画面の権限付与で運用できますか」 | 退職・解約時に二段階認証で止まり、乗っ取りと区別できない |
| 解約と引き継ぎ | 「解約時に素材・台本・データをいつまでに渡せますか」 | 素材が個人の端末に残り、運用が止まる |
アカウント権限は、弊社の支援現場でも最初に決めます。ある支援先では、ID・パスワードを受け取ると二段階認証のたびに先方の手を煩わせるため、Metaビジネススイートで関係者全員に権限を付与する方式に切り替えました。権限なら解約時に外すだけで済みます。
個人への委託が「戦力にならない」原因も、多くは契約前の取り決めにあります。弊社が商談した美容サロン兼スクールの経営者は、業務委託のスタッフはいるものの、スケジュールの都合で戦力になっていないと話していました。本数と期日を成果物として決めていないと、相手の空き時間に左右されます。代行会社と結ぶ契約書の条項はSNS運用代行の契約書は雛形どおりで済まないで整理しています。
個人への業務委託が向く会社・代行会社や雇用が向く会社
形態の選び方は「社内に誰がいて、何を任せたいか」で分かれます。
個人に業務委託が向く会社
- 社内に方針を決めて成果物を確認できる担当者が1人いる
- 任せたい工程が「編集だけ」「投稿画像だけ」と切り出せる
- 月の本数が決まっていて、期日で管理できる
個人への委託より、代行会社か雇用が向く会社
- 毎日の返信・ライブ配信など、時間を決めて動いてほしい業務が中心(雇用向き)
- 何を作るか(コンセプト)から決めてほしい(代行会社向き)
- 担当者が退職したら運用が止まる体制を避けたい(代行会社向き)
弊社も、編集の一部は業務委託の編集者に依頼し、コンセプト設計は現場で実績のあるディレクターが持つ形で分けています。個人に任せる工程と、会社として責任を持つ工程を分けるのが、品質と法令の両面で安全です。上場保育事業者は広報部4名の内製を残したまま、認知獲得のショート動画だけを外部化し、平均再生回数が約5,000回から約30,000回(約6倍)になりました(成果は業種・商圏で差があります)。工程の切り分け方はInstagram運用の外注は丸投げか内製かで選ばないも参考にしてください。
まとめ:SNS運用の業務委託は「成果物」で頼み、管理したい業務は雇用か代行会社へ
- SNS運用の業務委託は、時間・場所・手順を細かく指示する契約ではない。労働者かどうかは契約名ではなく実態で判断される
- 5形態は費用より「指揮命令の可否」と「解約時の引き継ぎ」で差がつく
- フリーランス法で、取引条件の明示は全ての発注者、60日以内の支払期日などは従業員を使う発注者の義務
- 契約前に成果物・検収・成果の扱い・アカウント権限・引き継ぎの5項目を決める
- 個別の判断は社労士・弁護士に確認する
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弊社のショート動画運用代行は動画1本あたり7,500円(税込)で、コンセプト設計・台本・撮影ディレクション・編集・投稿・分析まで一気通貫です(月10本・4ヶ月から)。個人ごとの条件明示や支払期日の管理は発生せず、アカウントは権限付与で運用します。初期費用0円キャンペーンを実施中で、ショート動画1本の無料お試しも可能です。発注側の作業は「撮影素材の提供・確認・承認」の3点のみです。成果は業種・商圏で差があります。まずは公式LINEで相談するか、無料相談を予約するから、本数と任せたい工程をお聞かせください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 業務委託のSNS担当者に、投稿時間や作業時間を指定してもよいですか? 投稿日時のような成果物の仕様を決めることと、働く時間を拘束することは別です。厚生労働省は時間的・場所的な拘束性を労働者性の判断要素の1つにしています。「平日の決まった時間に常駐」のような指定は避け、納期と返信の目安で管理してください。個別の判断は社労士・弁護士に確認してください。
Q2. 従業員がいない一人社長でも、フリーランス法の義務はかかりますか? かかります。従業員を使っていない発注者にも、取引条件を書面またはメール等で直ちに明示する義務があります。60日以内の支払期日の設定やハラスメント対策などは、従業員を使う発注者にかかる義務です。
Q3. 副業の会社員に業務委託する場合も、フリーランス法の対象ですか? 対象になり得ます。公正取引委員会などのリーフレットは、会社員として雇用されている個人が副業で事業者として業務委託を受けている場合も、この法律の「フリーランス」に当たるとしています。
Q4. 再生数が伸びなかったら報酬を減らしてもよいですか? 契約後に一方的に減額すると、1か月以上の委託ではフリーランス法の禁止行為(報酬の減額)に触れ得ます。成果に連動させたい場合は、連動の条件と計算方法を発注時に明示してください。
Q5. 業務委託先が辞めたとき、SNSアカウントを確実に引き継ぐには? ID・パスワードを渡すのではなく、管理画面の権限付与で運用し、アカウントの登録メールと電話番号は会社名義にしておきます。解約時に権限を外し、素材・台本・データの受け渡し期限を契約で決めておけば、運用を止めずに引き継げます。
執筆者:林健斗(株式会社HolyTech 代表取締役)/SNS運用代行 累計250社以上 ショート動画を軸に店舗・企業のSNSマーケティングを支援。「顧客のその先へ」をミッションに、企画から分析まで一気通貫の運用代行を提供している。
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この記事を書いた人
林 健斗(はやし けんと)
株式会社HolyTech 代表取締役
2000年生まれ。大学在学中の2020年にSNSマーケティング事業を起業。再現性の高い運用ノウハウで、1人法人ながら34名の業務委託体制を構築し、累計250社以上へ継続率90%超で支援。漢方ヘッドスパで月間1,100万再生、動画編集スクールで初月640万再生など、業種横断で売上直結の成果を量産。「再生数ではなく売上で見る」を信条に、AI検索時代のSNS運用を提唱している。




