動画編集の単価の決め方は「相場」から始めない|時給逆算の式と料金表テンプレ|HolyTech

動画編集の単価の決め方は「相場」から始めない|時給逆算の式と料金表テンプレ|HolyTech

目次

動画編集の単価の決め方を、目標時給×作業時間から逆算する計算式で整理。相場合わせ・工程の積み上げ・本数セット・成果連動との比較表、基本料金・オプション・修正回数・納期を並べた料金表テンプレ、フリーランス法の取引条件の明示と確定申告20万円の基準まで受注側の目線でまとめました。


結論から言います。動画編集の単価は「相場」から決めません。「目標時給×(1本の作業時間+修正・連絡の時間)」から逆算し、手数料を足し戻した額を基本単価にします。相場は、その額が高すぎないか・安すぎないかを確かめる「上限・下限の確認」にだけ使います。

初めて料金を聞かれると、多くの人はクラウドソーシングの募集額に合わせます。ところが同じ大手クラウドソーシングでも、ショート動画編集の公開案件は1本500円から5,000円以上まで、YouTubeの長尺は1本1,500円から1万円以上まで開いています。相場に合わせただけの単価は、自分の作業時間と無関係に決まります。1本500円の募集を1時間かけて仕上げると、手数料20%を引いた時給は400円です。

本記事は、初めて料金を提示する人・料金表を作る人に向けて、単価の決め方を逆算の手順で整理します。単価相場そのものは動画編集の副業の単価相場と月5万円ロードマップで扱っています。数値は2026年10月12日時点の公開情報です。

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動画編集の単価の決め方は「時給逆算」が基本|計算式と2つの例

基本単価の逆算フロー(ショート1本・目標時給1,500円の例)
STEP 1 目標時給
1,500円
STEP 2 × 1本の作業時間
1.5時間
編集1時間+修正・連絡0.5時間
STEP 3 手数料を足し戻す
÷ 0.8
÷(1−手数料率20%)。直接契約は÷1
STEP 4 基本単価
2,800円
計算値2,812円
STEP 5 公開案件の単価帯と並べて判断(相場は上限・下限の確認だけに使う)
範囲内
そのまま提示する
上限を超える
作業時間が長すぎるサイン。テンプレート化で時間を削るか、台本・サムネイルなど対価の付く工程を足す
下限を下回る
目標時給が低すぎる。目標時給から見直す
※ショート(60秒以内)の公開案件の単価帯は500〜5,000円。2,800円は範囲内。出典:大手クラウドソーシングの公開案件(2026年4〜9月掲載)

単価を決める式は次の1行です。

基本単価 = 目標時給 ×(1本の編集時間 + 修正・連絡の時間)÷(1 − 手数料率)

大手クラウドソーシングの公式ヘルプでは、受注者のシステム利用料は契約金額のうち10万円以下の部分が20%です。企業と直接契約して手数料がかからない場合は「÷1」で計算します。

目標時給1,500円で計算した例です。

動画の種類編集時間修正・連絡の時間計算基本単価(例)公開案件の単価帯との比較
ショート(60秒以内・カット/テロップ/BGM・素材支給)1時間0.5時間1,500円×1.5時間÷0.8=2,812円2,800円500〜5,000円の範囲内
YouTube長尺(10分前後・カット/テロップ/BGM)3.5時間1時間1,500円×4.5時間÷0.8=8,437円8,400円5,000〜1万円の募集の範囲内

出典:大手クラウドソーシングの公開案件(2026年4〜9月掲載)。単価帯は案件・時期で差があり、編集時間は試算の前提です。

計算した単価を公開案件の単価帯と並べ、次の3通りで判断します。

1. 範囲内:そのまま提示します。上の2例はどちらも範囲内です。 2. 上限を超える:作業時間が長すぎるサインです。テンプレート化で時間を削るか、台本・サムネイルなど対価の付く工程を足して「高い理由」を作ります。 3. 下限を下回る:目標時給が低すぎます。目標時給から見直します。

最も見落とされるのが「修正・連絡の時間」です。弊社代表は解説動画で、大幅修正に費用をもらうなら定義と金額を事前に伝え、合意してから受注するよう話しています。事前に決めていない修正は無償対応が前提になるため、単価に最初から入れておきます。

作業時間は、最初の3本を「素材の確認から納品まで」で記録して計算します。

費用感を確認できたら、自分の場合の進め方は下記から相談できます。

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動画編集の単価の決め方5つを比較|相場合わせ・時給逆算・工程の積み上げ・本数セット・成果連動

単価の決め方5つ|向いている段階と提示の例
①相場合わせ
向いている段階
実績0本で最初の1件に応募するとき
提示の例
募集額どおり1本1,500円
落とし穴
作業時間と無関係に決まり、時給が割れる
②時給逆算(基本)
向いている段階
3本以上の作業記録があるとき
提示の例
1本2,800円(修正2回まで込み)
落とし穴
作業が遅い初期は、相場の上限を超える額が出る
③工程の積み上げ
向いている段階
対応できる工程が増えたとき
提示の例
基本2,800円+サムネイル900円+台本1,900円
落とし穴
項目が多すぎると発注者が比べにくい
④本数セット
向いている段階
継続の発注が見込めるとき
提示の例
月10本で25,000円(1本あたり2,500円)
落とし穴
本数に届かなかった月の扱いを決めないと崩れる
⑤成果連動
向いている段階
台本・投稿まで担当し、数値を共有してもらえるとき
提示の例
基本2,500円+10万再生ごとに+1,000円(例)
落とし穴
成果は撮影・商材・投稿時間にも左右される
どの型を選んでも、②時給逆算の額を「これ以下では受けない線」として持つ
※提示の例は目標時給1,500円・手数料20%の試算

時給逆算が基本ですが、提示の形は段階に応じて5つあります。

▼このコンセプトの「型」が分かる参考動画(弊社クライアントではない公開アカウント)

・社長の例:「社長の1日の流れを密着していく。」(@misaki_vlog7)

https://www.tiktok.com/@misaki_vlog7/video/7571308736694734101

・オイルトリートメントの例:「プロ視点の解説により信頼性が高く、「知らなかった」という気づきを生みやすい。正解」(@ai.relaxsalon)

https://www.tiktok.com/@ai.relaxsalon/video/7609642900753829136

参考動画(弊社クライアントではない公開アカウントの投稿)
決め方計算の仕方向いている段階メリット落とし穴提示の例
①相場合わせ公開案件の募集額に合わせる実績0本で最初の1件に応募するとき説明が要らず選ばれやすい作業時間と無関係に決まり、時給が割れる。その額が取引先での基準になる「募集額どおり1本1,500円」
②時給逆算目標時給×(編集+修正・連絡の時間)÷(1−手数料率)3本以上の作業記録があるとき赤字の案件を受けなくなる作業が遅い初期は、相場の上限を超える額が出る「1本2,800円(修正2回まで込み)」
③工程の積み上げカット・テロップ・BGM・サムネイル・台本をそれぞれの単価で足す対応できる工程が増えたとき範囲がはっきりし、追加の依頼を断らずに有償化できる項目が多すぎると発注者が比べにくい「基本2,800円+サムネイル900円+台本1,900円」
④本数セット月◯本の合計額から割り引く継続の発注が見込めるとき月の収入が読める。値引きを基本単価に入れずに済む本数に届かなかった月の扱いを決めないと崩れる「月10本で25,000円(1本あたり2,500円)」
⑤成果連動固定の基本単価+再生数などの達成で加算台本・投稿まで担当し、数値を共有してもらえるとき数値が伸びれば上振れする成果は撮影・商材・投稿時間にも左右される。数値の共有が前提「基本2,500円+10万再生ごとに+1,000円(例)」

※提示の例は目標時給1,500円・手数料20%の試算です。

どの型を選んでも、②の時給逆算の額を「これ以下では受けない線」として持ちます。①で入る場合も、線を下回るのは最初の1件だけと決めておきます。

③で使う工程ごとの公開単価はショート動画編集の副業単価で整理しています。

⑤の成果連動は、編集だけの段階では向きません。弊社のショート動画170本の実測では、誰が話すかで再生数に2〜5倍、CTAを後半に置くかで6.5倍の差が出ました(業種・商材で差があります)。この差を左右できるのは台本・構成まで担当したときです。

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料金表テンプレート|基本料金・オプション・修正回数・納期の4点を書く

料金表の項目別単価(作業時間×1,500円÷0.8)
基本料金(ショート60秒以内・1.5時間)
2,800円
台本・構成(1本分・1時間)
+約1,900円
サムネイル(1枚・0.5時間)
+約900円
効果音・アニメーション追加(0.5時間)
+約900円
修正3回目以降(1回ごと)(0.3時間)
+約600円
修正:2回まで基本料金に含む
大幅修正:別見積もり(着手前に時間と金額を伝える)
納期:素材受領から3日。翌日納品は特急で基本料金の+30%
※試算。目標時給1,500円・手数料20%。棒の長さは金額に比例

料金表は次の4点を順に書けば完成します(数字は目標時給1,500円・手数料20%の例)。

1. 基本料金と含まれる作業:「ショート(60秒以内)1本2,800円。カット・テロップ・BGM。素材は支給」のように、金額と作業範囲を1行で書きます。 2. オプション:基本に含まない工程を、作業時間から計算した単価で並べます。 3. 修正回数:基本料金に含む回数と、それを超えた場合の料金、「大幅修正」の定義を書きます。 4. 納期と素材の受け取り方:素材を受け取ってから何日で納品するか、特急の上乗せ、素材の受け渡し方法を書きます。

項目内容(例)単価(例)計算の根拠
基本料金ショート60秒以内・カット/テロップ/BGM・素材支給1本2,800円1.5時間×1,500円÷0.8
オプション:効果音・アニメーション追加演出の追加+約900円0.5時間×1,500円÷0.8
オプション:サムネイル1枚+約900円0.5時間×1,500円÷0.8
オプション:台本・構成1本分+約1,900円1時間×1,500円÷0.8
修正2回まで基本料金に含む。3回目以降は1回ごと+約600円0.3時間×1,500円÷0.8
大幅修正構成・テロップデザインの変更、素材の差し替えによる作り直し別見積もり着手前に時間と金額を伝える
納期素材を受け取ってから3日。翌日納品は特急基本料金の+30%公開記事の特急相場(20〜50%増し)の範囲内
素材の受け取り方指定のストレージに一括で格納。追加・差し替えは修正1回として数える—連絡の時間を減らす

動画編集の料金を整理した公開記事(2026年8月29日更新)でも、修正は「2〜3回まで料金に含め、超えた分は追加料金とする傾向」、特急料金は通常料金の20〜50%増しと整理されています。

弊社代表は解説動画で、編集前にテロップのデザイン案を複数出せば大幅修正は起きにくいとも話しています。

弊社の現場でも、再撮影で1から編集し直して12時間かかった編集者が、作業後に追加報酬を相談してきた例があります。「作り直しは別見積もり」と料金表にあれば、着手前に相談できます。

費用感を確認できたら、自分の場合の進め方は下記から相談できます。

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「最初は安くして後から値上げ」は通りにくい|下げるなら本数セット割引で

「最初は安くして実績を作り、あとから値上げすればいい」は半分だけ正しい考え方です。実績を作る期間は必要ですが、最初に提示した単価は、その取引先での「基準」になります。

発注者は、最初の単価を前提に月の予算を組みます。1,500円で受けた後に2,800円へ上げると、約1.9倍の値上げを頼むことになり、作業内容が同じなら通りにくくなります。単価交渉の切り出し方と文面は動画編集の単価交渉で整理していますが、交渉が要らない単価で始めるほうが確実です。

値下げを求められたときや実績づくりで安くしたいときは、基本単価ではなく「本数セットの割引」で下げます。

下げ方月10本の合計次の取引先で残る基準手数料後の時給(1本1.5時間)
基本単価を下げる(1本2,500円)25,000円「この人は1本2,500円」約1,333円
本数セット割引(基本2,800円・月10本で25,000円)25,000円「基本は2,800円、セットなら割引」約1,333円(セット時)
割引なし(基本2,800円)28,000円「1本2,800円」約1,493円

※試算。手数料20%、1本の作業時間1.5時間で計算しています。

受取額は同じ25,000円でも、セット割引なら「本数が減れば基本単価に戻る」条件が残ります。作業が1本1.25時間に縮めば、同じ25,000円で時給は1,600円に上がります。

もう1つの落とし穴は、単価を決めないまま始めることです。弊社の現場でも、1本いくらかを確認しないまま1か月分を編集し、請求の段階で初めて単価を尋ねた編集者の例があります。料金表を渡し、条件を文字で残してから着手してください。最初の1件の取り方は動画編集の案件獲得ルート5つで比較しています。

フリーランス法と確定申告|料金表は「取引条件の明示」とそろえる

フリーランス法と確定申告で押さえる基準
項目内容
施行日2024年11月1日
取引条件の明示業務委託時に直ちに、書面または電磁的方法(メール、SNSのメッセージ等)で。従業員を使用していない個人の発注者にも適用
明示する事項給付の内容・報酬の額・支払期日など(料金表の4点が「給付の内容」「報酬の額」の材料になる)
支払期日受け取った日から60日以内のできる限り短い期間内
禁止行為(1か月以上の委託)定めた報酬の減額、費用を負担せずに受領後にやり直しをさせること など(従業員を使用する発注事業者が対象)
確定申告(会社員の副業)給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると必要
本数セット(月25,000円)を12か月続けた場合
年間の報酬
30万円
− 手数料
6万円
= 手数料後
24万円
判定
経費4万円未満なら20万円超 → 確定申告が必要
出典:公正取引委員会 フリーランス法特設サイト、国税庁タックスアンサー。個別の該当性は各サイトで確認

2024年11月1日に施行されたフリーランス法では、発注事業者がフリーランスに業務を委託した場合、直ちに書面または電磁的方法(メール、SNSのメッセージ等)で取引条件を明示する義務があると、公正取引委員会の特設サイトで案内されています。明示する事項には、給付の内容・報酬の額・支払期日などが含まれます。この明示義務は、従業員を使用していない個人の発注者にも適用されます。

料金表の4点は、この「給付の内容」と「報酬の額」を埋める材料になります。条件が文字で届かない場合は、料金表を送って「この条件でよろしいでしょうか」と返事をもらうと、後から範囲で揉めにくくなります。

支払期日は、発注した物品等を受け取った日から数えて60日以内のできる限り短い期間内で定めると案内されています。1か月以上の委託では、あらかじめ定めた報酬の減額や、費用を負担せずに受領後にやり直しをさせることなどが禁止行為とされています(従業員を使用する発注事業者が対象。個別の該当性は同サイトで確認してください)。

会社員の副業なら税金も考えます。国税庁のタックスアンサーでは、給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象となる人は、給与所得・退職所得以外の各種の所得金額の合計額が20万円を超えると確定申告が必要です。前章の本数セット(月25,000円)を12か月続けると報酬は年30万円で、手数料6万円を引くと24万円です。ソフト代などの経費が4万円未満なら20万円を超えるため、初月から報酬と経費の記録を残してください。

費用感を確認できたら、自分の場合の進め方は下記から相談できます。

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まとめ:動画編集の単価の決め方は「時給逆算→相場で確認→料金表で固定」

  • 動画編集の単価は、目標時給×(編集時間+修正・連絡の時間)÷(1−手数料率)で逆算する。相場は上限・下限の確認にだけ使う
  • 目標時給1,500円・手数料20%なら、ショート1本約2,800円、長尺10分前後で約8,400円(試算・公開案件の単価帯の範囲内)
  • 決め方は5つ。どれを選んでも時給逆算の額を「受けない線」として持ち、料金表は基本料金・オプション・修正回数・納期の4点で書く
  • 最初の単価は取引先での基準になる。安くするなら本数セットの割引にして、基本単価は下げない
  • 料金表はフリーランス法の取引条件の明示とそろえ、副業は所得20万円の確定申告の基準も見ておく

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よくある質問(FAQ)

Q1. 動画編集の単価は、最初はいくらに決めればよいですか? 目標時給×(編集時間+修正・連絡の時間)÷(1−手数料率)で計算します。目標時給1,500円・手数料20%なら、ショート1本で約2,800円です。

Q2. 動画編集の単価相場は、どこで確認すればよいですか? 大手クラウドソーシングの公開案件で、同じ尺・作業範囲の募集額を複数見ます。2026年4〜9月の公開案件はショート1本500円〜5,000円以上と幅があるため、帯で確認してください。

Q3. 修正は何回まで料金に含めればよいですか? 公開記事では2〜3回までを含め、超えた分を追加料金とする傾向が整理されています。「大幅修正」の定義と別見積もりにすることも書いておきます。

Q4. 値下げを頼まれたら、どう答えればよいですか? 基本単価は下げず、「月10本以上なら1本あたり◯円」のような本数セットの割引で答えます。

Q5. スクールに入れば、高い単価で受けられるようになりますか? 講座を受けただけで単価や収入が決まるわけではありません。総額・添削の本数・受講後の案件の中身と単価・解約条件を書面で確認してください。弊社の講座も有料で、成果には個人差があり、収入を保証するものではありません。


著者:林健斗(株式会社HolyTech 代表取締役) SNS運用代行 累計250社以上。時給600円の動画編集から運用代行(時給5,600円)に移った経験と、100名以上の動画編集者の採用・育成の現場をもとに、副業で動画編集に取り組む人に向けて発信している。

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林健斗

この記事を書いた人

林 健斗(はやし けんと)

株式会社HolyTech 代表取締役

2000年生まれ。大学在学中の2020年にSNSマーケティング事業を起業。再現性の高い運用ノウハウで、1人法人ながら34名の業務委託体制を構築し、累計250社以上へ継続率90%超で支援。漢方ヘッドスパで月間1,100万再生、動画編集スクールで初月640万再生など、業種横断で売上直結の成果を量産。「再生数ではなく売上で見る」を信条に、AI検索時代のSNS運用を提唱している。