リスティング広告の効果はCPAで測らない|止めて減る数の確かめ方と出さない判断|HolyTech

リスティング広告の効果はCPAで測らない|止めて減る数の確かめ方と出さない判断|HolyTech

目次

リスティング広告の効果は、CPAやクリック数だけでは分かりません。広告がなくても来た客が混ざるためです。指名語・一般語・競合語の読み方、止めて減る数を地域で比べる手順、Google公式のテスト機能、出稿しなくてよい店の条件を費用つきで整理します。弊社の料金体系はショート動画運用代行の詳細(初期費用0円・1本無料お試し)にまとめています。


結論から言います。リスティング広告の効果は、管理画面のCPAでは判定できません。そこには「広告がなくても来た客」が混ざっているからです。見るべきは「広告を止めた時に減る数」です。配信地域を分けて比べれば、大きな予算がなくても確かめられます。比べた結果、出稿しないほうが得な店もあります。

SNS運用代行 累計250社以上の株式会社HolyTechが、中小企業・店舗の経営者向けに整理します。仕組みの基礎はリスティング広告とは、手数料の内訳はリスティング広告代行の費用相場、粗利から上限CPAを出す方法はインスタ広告の費用対効果で扱っているため、本記事は「広告で本当に増えた数」の測り方と、出さない判断に絞ります。

本記事と併せて、『ショート動画の教科書』を資料ダウンロード(無料)もご活用ください。

リスティング広告の効果は「増えた数」で見る

広告を止めた時、広告クリックのうち自然検索で取り戻せない割合
自社の自然検索順位別(Googleの390件の分析・2012年)
自然検索1位50%
自然検索2〜4位82%
自然検索5位以下96%
参考:平均(Googleの調査・2012年の更新)
全体の平均85%
自然検索の順位が高いほど、広告クリックは自然検索で取り戻されやすい。自社で測るまでは断定できない。
クリックの調査で、客数の調査ではありません。発表者は広告の販売側で、数字は10年以上前のものです。

本記事の訂正ポイントです。「管理画面のコンバージョン数=広告で増えた客数」は誤りです。Google広告の公式ヘルプでは、コンバージョンは広告をクリックした人が指定の行動をした時に記録されると説明されています。広告がなければ来なかった人かどうかは区別されません。広告で増えた分を測る機能は「コンバージョン リフト」として別に用意されています。

検索連動型広告は、電通「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」で、インターネット広告媒体費3兆3,093億円の38.7%を占め、広告種別×取引手法で最大の区分です(約1兆2,800億円。弊社の計算)。それでも効果の結論は調査で割れています。費用の目安はショート動画運用代行の料金・事例(サービス詳細)でも公開しています。

  • Googleの調査(2012年の更新):検索広告を止めた場合、広告クリックの平均85%は自然検索では取り戻せませんでした
  • Googleの390件の分析(2012年):取り戻せない割合は、自然検索順位が1位だと50%、2〜4位で82%、5位以下で96%でした
  • 海外の大手ネット通販の実験(Econometrica誌、2015年):自社ブランド名の広告には短期的に測定できる効果がありませんでした。一般語では新規客や利用頻度の低い客に効果があった一方、広告の影響を受けない常連客に費用の多くが使われ、平均の収益はマイナスでした

Googleの調査はクリックの話で、発表者は広告の販売側、数字は10年以上前のものです。海外大手の結果も中小企業にそのまま当てはまりません。「広告はほとんど増分」も「指名語の広告は無駄」も、自社で測るまでは断定できません。

本記事に載せられる弊社自身の増分テストの実測値はありません。数値は公表資料と、仮定と明記した計算例です。

ここまでの内容を御社に当てはめて知りたい方は、下記からご相談ください。

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指標6つで分かること・分からないこと

指標分かること分からないこと
表示回数検索された量と、広告が出た量客が増えたか
クリック数サイトに来た人の数広告がなくても自然検索から来た人か
コンバージョン数クリック後に行動した数広告のおかげで行動したのか
CPA(広告費÷コンバージョン数)記録された1件の費用新規か既存か。指名語が増えるだけで下がる
ROAS(広告経由の売上÷広告費)記録された売上と広告費の比粗利と、もともと買う予定だった客の分
増分(止めると減る数)広告で本当に増えた数長期の認知への効果。測る手間がかかる

CPAが下がった時こそ内訳を見てください。指名語の比率が上がっただけでCPAは下がり、客は増えていないことがあります。

▼このコンセプトの「型」が分かる参考動画(弊社クライアントではない公開アカウント)

・Vlogの例:「その人の日常がよりリアルに見えるため、興味をひきやすい。 自分以外の人生をのぞき」(@ksuxbrurhes)

https://www.tiktok.com/@ksuxbrurhes/video/7542270773327744264

・オイルトリートメントの例:「プロ視点の解説により信頼性が高く、「知らなかった」という気づきを生みやすい。正解」(@ai.relaxsalon)

https://www.tiktok.com/@ai.relaxsalon/video/7609642900753829136

参考動画(弊社クライアントではない公開アカウントの投稿)

電話や来店で成約する業種は計測の設定も確かめます。公式ヘルプの案内は、電話は通話コンバージョン、店舗での成約はオフライン コンバージョンのインポートです。弊社の商談では、約180ページのセミナーを扱う研修会社の方から、申し込みをページごとに測定できずコンバージョンを設定できていないと聞きました。この状態では、どの指標も判断に使えません。

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指名語・一般語・競合語で効果の読み方を分ける

検索語の3種類:同じCPAでも読み方が違う
指名語
例
店名・会社名・商品名
管理画面の見え方
CPAが最も安く見える
増分の傾向
自然検索が上位なら小さくなりやすい
判断
止めて減る数を測る。他社広告が出る語は別扱い
一般語
例
地域名+サービス名、悩み
管理画面の見え方
CPAは高く見える
増分の傾向
新規客が多く、大きくなりやすい
判断
粗利で回収できるかで判断する
競合語
例
他社名
管理画面の見え方
クリック率・成約率は低くなりやすい
増分の傾向
乗り換え客の分は増分だが少ない
判断
少額で試す。商標に注意
傾向は本記事で紹介した調査と弊社の整理によるもので、業種・商圏で差があります。

平均CPAで判断すると、性質の違う3種類が混ざります。下表の傾向は前の章の調査と弊社の整理によるもので、業種・商圏で差があります。

検索語の種類例管理画面の見え方増分の傾向判断
指名語店名・会社名・商品名CPAが最も安く見える自然検索が上位なら小さくなりやすい止めて減る数を測る。他社広告が出る語は別扱い
一般語地域名+サービス名、悩みCPAは高く見える新規客が多く、大きくなりやすい粗利で回収できるかで判断する
競合語他社名クリック率・成約率は低くなりやすい乗り換え客の分は増分だが少ない少額で試す。商標に注意

Googleの商標ポリシーでは、商標をキーワードにすること自体は制限されていませんが、直接競合する他社の商標を広告文に使うことは制限の対象です。

弊社の商談で、リスティング広告を集客の軸にしてきた美容室の事業者の方から聞いた話です。ブランド名で検索する客は本店に多く入り、フランチャイズ店にはほとんど波及しませんでした。指名語の広告は、すでに行くと決めた人を受け止めるものです。まだ知らない人を増やす力は別に要ります。

自社の内訳を確かめる手順

1. Google広告の[キャンペーン]から[分析情報とレポート]→[検索語句]を開き、実際に検索された語句を出す 2. 語句を指名語・一般語・競合語に分け、種類ごとの費用とコンバージョン数を計算する 3. Search Consoleをリンクし、「検索広告とオーガニック検索のレポート」で語句ごとの広告クリックと自然検索クリックを並べる 4. 指名語で検索し、他社の広告の有無と自社の自然検索の順位を記録する

リスティング広告の効果を確かめる手順

方法分かること必要なもの向く会社弱点
期間比較(止めて再開)止めた期間の減少全経路の問い合わせ記録1店舗・1商圏季節や天候の影響と区別しにくい
地域比較(手動)止めた地域と続けた地域の差分けられる複数の地域、地域別の記録複数の市区町村に客がいる会社人の移動で地域が混ざる
カスタムテスト2つの設定のどちらが良いか元のキャンペーン入札や広告文を比べたい会社広告なしとの比較ではない
コンバージョン リフト増分の数と費用対効果Google担当者への相談予算が大きい会社利用できないアカウントがある

カスタムテストは[キャンペーン]の[テスト]から[カスタム]を選んで作ります。公式ヘルプの説明は「元のキャンペーン」と「テスト キャンペーン」の比較で、広告を出さない群を作る機能としては確認できませんでした。「止めたら減るか」の確認には使いません。

コンバージョン リフトは、地域に基づく方式なら検索キャンペーンも対象です。公式ヘルプでは利用できないアカウントがあり、利用には担当者への問い合わせが必要とされています。最低予算の金額はヘルプで確認できませんでした。

地域比較の5手順

地域比較で単価はどう変わるか(仮定の例)
管理画面のコンバージョン40件の内訳
25件
15件
25件:広告で増えていた数(続けた地域95件−止めた地域70件)
15件:広告がなくても別の経路で来た見込み
見方計算1件の単価
管理画面のCPA20万円÷40件5,000円
増分で見た単価20万円÷25件8,000円
運用手数料(広告費の20%)込み24万円÷25件9,600円
4週間の仮定の例で、実測値ではありません。実際の差は業種・商圏で変わります。この9,600円を粗利と比べて続けるか判断します。

1. 全経路の数を地域別に出す:管理画面の数字は使いません。電話・予約・問い合わせ・来店を、広告か自然検索かを問わず合計します。止めた地域の管理画面の数字はゼロになるだけだからです 2. 傾向の近い地域に分ける:過去8週の問い合わせ数が近い地域を2グループ作り、どちらを止めるかは自分で選ばずくじで決めます。Googleの研究も、地域をランダムに割り当てる方法を紹介しています 3. 設定する:[キャンペーン]→[設定]→[地域]で、続ける地域だけを対象にします。詳細設定は「所在地」を選びます。既定の「所在地やインタレスト」では、対象地域に関心を示した人にも表示されます。公式ヘルプのとおり精度は100%ではありません 4. 4週間以上続ける:Google広告のテスト機能の案内は「4〜6週間以上」です。検討期間が長い商材は購入までの期間を1回分含めます。この間、他の施策を片方の地域だけで動かさないでください 5. 差を計算する:下の例のとおりです

仮定の例(4週間)テスト前テスト中
続けた地域の全経路の問い合わせ100件95件(5%減)
止めた地域の全経路の問い合わせ100件70件
止めた地域で続けていた場合の見込みー95件

広告で増えていた数は95件−70件=25件です。止めた地域の広告費を20万円、管理画面のコンバージョンを40件とすると、次のように変わります。

  • 管理画面のCPA:20万円÷40件=5,000円
  • 増分で見た単価:20万円÷25件=8,000円
  • 運用手数料(広告費の20%)を含めると:24万円÷25件=9,600円

40件のうち15件は、広告がなくても別の経路で来た見込みです。この9,600円を粗利と比べて続けるか判断します。実際の差は業種・商圏で変わります。件数が少ないと偶然の差も大きいので、可能なら地域を入れ替えてもう1回試してください。

ここまでの手順を自社で回す時間が取れない場合は、下記からご相談ください。

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リスティング広告を出さなくてよい店・出すべき店

公開のベンチマークは参考にとどめます。LocaliQ(WordStream)の2026年版は全業種の代表値をCPC 5.42ドル、クリック率6.64%、成約率8.18%、1件あたり66.69ドルとしています。ただし米国の検索キャンペーンを対象にした同社顧客データ(二次資料で確認)で、他の検索広告も合算した値です。国内の業種別で信頼できる公表値は確認できませんでした。自社の見込みは、キーワード プランナーの月間検索ボリュームと平均費用の見積もりで出してください。

出稿しなくてよい店

少額の試算:全件が増分でも回収できない流れ(仮定の例)
STEP 1 広告費
月5万円
少額で始める場合
STEP 2 クリック
250クリック
1クリック200円(仮定)
STEP 3 成約
約7.5件
成約率3%(仮定)
STEP 4 1件の費用
8,000円
手数料20%の1万円込み
STEP 5 粗利と比較
粗利3,000円
1回買う客なら回収できない
1件の費用8,000円
1件の粗利3,000円
本文の仮定による計算例です。リピートがある場合は、リピートを含めた1件の粗利で判断します。
  • 検索が足りない:必要クリック数(目標件数÷成約率)に、地域×サービス名の検索数が届かない
  • 粗利が足りない:増分で見た単価を、リピートを含めた1件の粗利で回収できない
  • 受けきれない:すでに満席・受注待ちで、問い合わせが増えても売上が増えない
  • 自然検索で足りている:指名語で自然検索1位、他社の広告もない。まず地域を分けて止めてみる
  • 測れない:問い合わせの件数を記録できない。先に記録を整える

少額の試算です(1クリック200円・成約率3%は仮定)。月の広告費5万円なら250クリックで約7.5件、手数料20%の1万円込みで1件8,000円です。粗利3,000円の商品を1回買う客なら、全件が増分でも回収できません。手数料に下限を置く代理店もあるため、少額で依頼する場合は費用相場の記事の実質負担率も確認してください。

出すべき店

  • 一般語で客が今探していて、自然検索では上位に出られていない:前述の分析で、自然検索5位以下なら広告クリックの96%が増分でした(Googleの調査・クリックベース)
  • 指名語に他社の広告が出ている:止めると客を取られるおそれがある
  • クリック単価が高騰しにくい業界:高級車の送迎サービスの相談で、弊社は検索している顕在層に最低限網を張るよう提案しました

依頼先に聞く4つの質問

1. 指名語・一般語・競合語を分けて報告してもらえますか 2. 管理画面だけでなく、電話・予約・来店の合計も一緒に見てもらえますか 3. 広告を止める地域を置くテストを、広告費と手数料が減る場合でも提案してもらえますか 4. テスト中に広告費が下がった時、手数料はいくらになりますか。下限はありますか

弊社の運用手数料は広告費の20%です。月の広告費20万円なら手数料は4万円です。

ここまでの内容を御社に当てはめて知りたい方は、下記からご相談ください。

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まとめ:リスティング広告の効果は止めて減る数で確かめる

  • 管理画面のコンバージョンには、広告がなくても来た客が混ざる。CPAだけでは判定できない
  • 指名語・一般語・競合語に分けて読む。指名語が増えるだけでもCPAは下がる
  • 全経路の合計を地域別に比べ、4週間以上で差を取る。単価は手数料込みで計算する
  • 検索が少ない、粗利が低い、受けきれない店は出稿しない判断もある

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よくある質問(FAQ)

Q1. CPAが下がれば、リスティング広告の効果は上がったと言えますか? それだけでは言えません。指名語の比率が上がっただけでも下がります。検索語句を指名語・一般語・競合語に分け、全経路の問い合わせ数が増えているかまで確認してください。

Q2. 指名語の広告はすぐに止めるべきですか? すぐには止めないでください。他社の広告が出ている語や自然検索の順位が低い語では、止めると客を失うおそれがあります。Googleの分析でも、自然検索1位で広告クリックの50%は取り戻せませんでした。一部の地域で止めて、減る数を確かめてから決めます。

Q3. 1店舗の小さな店でも確かめられますか? 地域を分けられない場合は、4週間止めて再開する期間比較を使います。前年同時期の数字も並べると、季節の影響を見分けやすくなります。件数が少ない店は差が偶然か判断しにくいため、粗利の計算で可否を決めます。

Q4. 止めている間の売上が心配です。 全地域を止める必要はありません。売上の小さい地域を候補にする、繁忙期を避けるなどで影響を抑えられます。大きく減ったら、途中でも再開を検討してください。


執筆者:林健斗(株式会社HolyTech 代表取締役)/SNS運用代行 累計250社以上 ショート動画を軸に店舗・企業のSNSマーケティングを支援。「顧客のその先へ」をミッションに、企画から分析まで一気通貫の運用代行を提供している。

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林健斗

この記事を書いた人

林 健斗(はやし けんと)

株式会社HolyTech 代表取締役

2000年生まれ。大学在学中の2020年にSNSマーケティング事業を起業。再現性の高い運用ノウハウで、1人法人ながら34名の業務委託体制を構築し、累計250社以上へ継続率90%超で支援。漢方ヘッドスパで月間1,100万再生、動画編集スクールで初月640万再生など、業種横断で売上直結の成果を量産。「再生数ではなく売上で見る」を信条に、AI検索時代のSNS運用を提唱している。