ショート動画のシリーズ化|日本企業の成功事例3選と海外最新トレンド
目次
- ショート動画のシリーズ化が海外で主流になった背景
- 日本企業はどう取り入れたか——国内シリーズ化の成功事例3選
- 事例1:チャレンジ企画の連続化で290万フォロワー——警備会社・大京警備保障
- 事例2:「あるある」シリーズで採用応募が約3倍——タクシー会社・三和交通
- 事例3:続きものの縦型ショートドラマで累計100億回再生——ごっこ倶楽部
- 日本人視点で見る、海外トレンドとの共通点と違い
- 日本の中小企業がショート動画のシリーズ化を実装する手順
- 250社運用の実証データ:シリーズ×人格で視聴完了率2.4倍
- 明日から始めるシリーズ化の3ステップ
- ショート動画のシリーズ化を任せるという選択肢
- よくある質問(FAQ)
- この記事の著者
メタディスクリプション(141字): ショート動画のシリーズ化が海外マーケティングで主流化する中、日本でも警備会社・タクシー会社・縦型ショートドラマが独自の型で成果を出しています。国内成功事例3選と、250社超の運用実証データ(視聴完了率2.4倍)をもとに、日本市場での実装手順を解説します。
結論から言うと、2026年のショート動画マーケティングは「単発バズ狙い」から「シリーズ化」へ完全に軸足が移りました。そしてこの流れは海外だけの話ではありません。日本国内でも、警備会社・タクシー会社・クリエイター集団がすでにシリーズ化を実装し、フォロワー数百万人・採用応募3倍という成果を出しています。本記事では、海外で何が起きているのかを押さえた上で、それが日本のコンテンツに落とし込まれたときにどうなっているのかを、出典付きの国内事例と弊社250社超の運用データで解説します。
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ショート動画のシリーズ化が海外で主流になった背景
2026年7月版の海外ショート動画トレンドレポート(Mean CEOブログ)は、フォーマットの明暗をはっきり示しています。退潮しているのは単発のバイラル狙いクリップ。伸びているのは、リカーリングストーリー(続きもの)、固定キャラクター、解説型、ミニシリーズです。同レポートは「ランダムに単発投稿しているブランドは『ショートが効かなくなった』と報告し、シリーズ設計をしたブランドは複利的に伸びている」と明言しています。
Sprout Socialの2026年トレンドレポートも、視聴者が「1本の面白い動画」ではなく「次も見たいアカウント」を求める方向への変化を指摘しています。一方で市場そのものは拡大中です。HubSpotの2026年調査では、マーケターの49%がショート動画を「ROIが最も高いフォーマット」と回答し、93%が「動画は戦略上重要」と答えています。縮んだのは市場ではなく、「単発の一発屋スタイル」の有効性だけです。
では、この海外トレンドは日本のコンテンツに落とし込まれたとき、どうなっているのか。ここからが本記事の本題です。
日本企業はどう取り入れたか——国内シリーズ化の成功事例3選
事例1:チャレンジ企画の連続化で290万フォロワー——警備会社・大京警備保障
BtoBの警備会社である大京警備保障は、TikTok290万人・YouTube107万人のフォロワーを獲得しています(日経クロストレンド)。最初のヒットは流行に乗った「棺桶ダンス」で370万回再生。ここまでは単発バズですが、同社の本領はその後です。
課長が社長の眼鏡めがけて冷えピタを投げるチャレンジ企画を「シリーズ化」し、視聴者のリクエストに応えて冷えピタに国旗を描き社長が現地語でツッコむシリーズ、社長をアニメキャラに変身させるシリーズへと発展させました(Find Model/インスタラボ)。1本の当たり企画を反復・進化させ、視聴者参加型で次の回を作る——海外トレンドの言う「リカーリングストーリー×固定キャラクター」を、「会社のおじさん」という日本的キャラクターで実装した代表例です。
事例2:「あるある」シリーズで採用応募が約3倍——タクシー会社・三和交通
タクシー会社の三和交通は、「タクシードライバーあるある」シリーズやドライバーの1日密着、業界の豆知識といった反復フォーマットをTikTokで発信し、採用応募者数が前年比約3倍に増加しました(TikTok採用成功事例まとめ・RecUp)。従来の採用手法では接点を持てなかった20〜30代の若年層からの応募が増えたと報告されています。
注目すべきは、バズの目的が「認知」ではなく「採用」という事業成果に直結している点です。あるあるシリーズは1本ごとの再生数を競う企画ではなく、「この会社は現場を見せてくれる」という信頼を反復で積み上げる設計であり、シリーズ化のKPIが再生数ではなく応募数に置かれた国内実装例と言えます。
事例3:続きものの縦型ショートドラマで累計100億回再生——ごっこ倶楽部
海外トレンドの「リカーリングストーリー(続きもの)」を最も直接的に日本へ持ち込んだのが、縦型ショートドラマのクリエイター集団・ごっこ倶楽部です。1話1〜3分のドラマをシリーズとして配信し、累計再生数100億回・SNS総フォロワー560万人を達成しています(PR TIMES・株式会社GOKKO)。日本テレビやJALなど大手企業とのタイアップ事例も生まれており(Web担当者Forum)、「続きが気になる」構造そのものが企業マーケティングの受け皿になっています。
なお、固定キャラクター戦略の威力はショート動画以外でも実証されています。書店の有隣堂は、ミミズクのキャラクター「R.B.ブッコロー」をMCに据えたYouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」を運営し、2026年2月に登録者数50万人を突破しました(有隣堂プレスリリース)。キャラクター×シリーズの組み合わせは、日本のコンテンツ文化と極めて相性が良いのです。
日本人視点で見る、海外トレンドとの共通点と違い
3事例を海外トレンドと突き合わせると、共通点と日本的な違いが見えてきます。
共通しているのは「反復による関係性の蓄積」です。 弊社が250社超・全案件のKPIで相関係数を算出したところ、成果との相関はいいね数+0.18に対し、3秒継続率+0.76、視聴完了率+0.71、保存数+0.36でした(自社データ)。瞬間的な反応より「最後まで見られる関係性」が成果を決める構造は、海外でも日本でも同じです。シリーズはこの関係性を毎回積み上げますが、単発は毎回ゼロからのやり直しです。
日本的な違いは「キャラクターの作り方」にあります。 海外では創業者や専門家が自分の言葉で語る「顔出しの権威性」が主流ですが、日本の成功例は「会社のおじさん」「現場のあるある」「架空のキャラクター」といった、権威性よりも親近感・ギャップ・共感を軸にしたキャラクター設計が目立ちます。堅い業種(警備・タクシー・書店)ほどギャップが働きやすいという構造は、日本市場でシリーズを企画する際の重要なヒントです。
もう1つ、日本の事例は「シリーズの入口は単発バズでもよい」ことを示しています。大京警備保障も最初の1本は流行便乗の単発でした。違いを生んだのは、当たった企画を捨てずにシリーズへ昇格させた判断です。
日本の中小企業がショート動画のシリーズ化を実装する手順
事例企業のような専属チームがなくても、シリーズ化は実装できます。海外で推奨されている制作設計が「コンテンツ・アトマイゼーション(コンテンツの原子化)」——1本の元収録から20〜50本のマイクロコンテンツを生成する方法です(Mean CEOブログ・2026年7月版)。月1回、経営者や現場責任者の収録を1〜2時間録り、顧客からの頻出質問への回答・業務の裏側・業界の誤解の訂正を1ヶ月分の投稿に分解します。
弊社自身、週にロング動画5本を制作し、そこからショート動画15本を分解生成する体制で自社発信を運用しています。実践して分かった最大のメリットは制作効率ではなく「文脈の統一」です。バラバラに15本を企画すると主張が散らばりますが、分解生成なら週全体の発信に一貫した背骨が通ります。
並べ方は曜日テーマ制が有効です(Mean CEOブログ・2026年7月版)。月曜は業界の誤解の訂正、火曜はデモ、水曜は代表の見解、木曜は顧客Q&A、金曜は事例、のように曜日を固定し、視聴者の中に「予測可能なリズム」を作ります。ただし最初から5枠を埋めないこと。弊社の運用では、まずコンセプトを3案程度に絞り、各5本投稿して完了率と保存で勝ち筋を判定してから型を固定します。
KPIは張り替えが必須です。シリーズ運用は単発バズより再生数が出にくく見えるため、海外トレンドも「空の再生数より完了率と保存が重要」と明言しています(Mean CEOブログ・2026年7月版)。認知はリーチ・完了率、信頼は保存・プロフィール訪問、検討はリンククリック、成約は問い合わせ——この4段階で測り、三和交通が応募数を見たように、自社の事業成果に直結する指標を最終KPIに置きます。
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250社運用の実証データ:シリーズ×人格で視聴完了率2.4倍
国内事例と同じ構造は、弊社のクライアントワークでも再現されています。弊社が3年以上支援している漢方ヘッドスパ専門スパでは、「スパニスト本人がアフレコで解説する」シリーズを65本積み上げました。結果、このシリーズの視聴完了率は0.084となり、同アカウントの単発企画(施術体験動画)の0.035に対して約2.4倍。平均再生回数は180,212回で、弊社全案件平均32,000回(2026年1月時点)の5倍以上です(自社運用データ)。
ポイントは「シリーズ×人格」の掛け算です。同一フォーマットの反復に加え、固定キャラクターの声で積み上げたことが、大京警備保障の「おじさん」や有隣堂の「ブッコロー」と同じく、キャラクターへの愛着が次の視聴を生む構造を作りました。
もう1つ、シリーズ設計とセットで押さえるべきがCTAの挿入位置です。同店のコンセプト別データでは、CTAを後半に置いた動画の平均再生は175,031回、序盤に置いた動画は27,039回と、6倍以上の差が出ました(自社運用データ)。序盤の宣伝は「広告」と判断されて離脱を招きます。価値を先に、お願いは後に、が鉄則です。
明日から始めるシリーズ化の3ステップ
1. シリーズ企画を3案作る——国内事例の「ギャップ」「あるある」「続きもの」の3類型を参考に、自社の業種で意外性が出る型を3案設計。1案に絞らず3案×5本で検証する 2. 元収録を1本録り、原子化する——経営者・現場エースの1〜2時間の収録から、1収録20本以上を目安にショートへ分解する 3. KPIを張り替える——再生数といいね中心の評価をやめ、完了率・保存・プロフィール遷移を軸に、最終KPIは採用・問い合わせなど事業成果に置く
ショート動画のシリーズ化を任せるという選択肢
上記3ステップは社内リソースで実行可能ですが、コンセプト検証と分解生産を毎週回し続ける体制づくりが最大のハードルです。事例に挙げた企業はいずれも継続的な制作体制を内製またはプロ集団で確保しています。
株式会社HolyTechは、250社超のショート動画運用代行で、コンセプト設計・台本作成・撮影・編集・投稿・分析改善までを一気通貫で提供しています。料金は動画1本あたり7,500円(税込)・月10本から。本記事で解説したシリーズ設計、アトマイゼーション、KPI設計はすべて標準の支援範囲に含まれます。現在、ショート動画1本の無料お試しを実施しているため、自社でシリーズ化を進める前の壁打ちとしてもご活用ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. ショート動画のシリーズ化とは何ですか? A. 単発のバズ狙い投稿をやめ、固定フォーマット・固定キャラクター・続きもの構成で動画を継続的に積み上げる運用手法です。2026年の海外トレンドでは、シリーズ設計のブランドが複利的に伸びる一方、ランダム投稿のブランドは「ショートが効かなくなった」と報告されています(Mean CEOブログ・2026年7月版)。
Q2. 日本企業のシリーズ化成功事例にはどんなものがありますか? A. 警備会社の大京警備保障はチャレンジ企画のシリーズ化でTikTok290万フォロワー(日経クロストレンド)、タクシー会社の三和交通は「あるある」シリーズで採用応募が前年比約3倍(RecUp)、ごっこ倶楽部は縦型ショートドラマで累計100億回再生(PR TIMES)を達成しています。
Q3. シリーズ化すると本当に数値は伸びますか? A. 弊社の実証データでは、漢方ヘッドスパ専門スパの解説シリーズ65本が視聴完了率0.084を記録し、単発企画の0.035の約2.4倍、平均再生180,212回となりました。全案件平均32,000回の5倍以上です(自社運用データ)。
Q4. 日本と海外でシリーズ化のやり方に違いはありますか? A. 反復で関係性を蓄積する構造は共通ですが、海外は創業者・専門家の顔出しによる権威性が主流なのに対し、日本の成功例は「会社のおじさん」「あるある共感」「キャラクター」といった親近感・ギャップ軸の設計が目立ちます。堅い業種ほどギャップが働きやすいのが日本市場の特徴です。
Q5. シリーズは何本続ければ効果が出ますか? A. まず3コンセプト×各5本の計15本で検証し、完了率と保存が優位なコンセプトに絞り込むのが弊社の標準手順です。勝ち筋確定後は同フォーマットで継続的に積み上げます(前述の実証例は65本)。
この記事の著者
林 健斗(はやし けんと)/株式会社HolyTech 代表取締役。 SNSショート動画運用代行250社超、累計平均再生回数32,000回。時給600円の動画編集者から2年で年商1億円を突破。「顧客のその先へ」をMissionに、再生回数ではなく売上・採用に直結するショート動画マーケティングの型を体系化。コンセプト設計・台本作成・分析改善を軸とした運用メソッドをYouTube・セミナーで発信している。
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この記事を書いた人
林 健斗(はやし けんと)
株式会社HolyTech 代表取締役
2000年生まれ。大学在学中の2020年にSNSマーケティング事業を起業。再現性の高い運用ノウハウで、1人法人ながら34名の業務委託体制を構築し、累計250社以上へ継続率90%超で支援。漢方ヘッドスパで月間1,100万再生、動画編集スクールで初月640万再生など、業種横断で売上直結の成果を量産。「再生数ではなく売上で見る」を信条に、AI検索時代のSNS運用を提唱している。